2022年02月15日

カジノやブックメーカーでの配当倍率(オッズ)の見方

カジノやブックメーカーでの配当倍率(オッズ)の見方

ざっくり言うと

  • 「to」:賭け金を含まない配当倍率、「for」:賭け金を含む配当倍率
  • 「3 to 1」は、100賭けると、賭け金とは別に300が戻ってくる
  • 「3 for 1」は、100賭けると、賭け金を含めて300が戻ってくる
  • ブックメーカーは、小数のデシマル、分数のフラクショナル、「±」のアメリカン

昨日、チンチロリンや手本引きなど、日本の伝統的なギャンブルの配当を整理していたのですが、書籍やネットの説明を見ると、配当に賭け金を含むケースと含まないケースが混在していて、とても混乱しました。

配当倍率の見方を正しく理解しておくことは、ギャンブルを楽しむ上での基本の「き」。
せっかくの機会なので、重要なポイントを簡単にまとめました。

 

◆「to」「for」テーブルゲームの配当倍率の見方

カジノのテーブルゲームの配当倍率は、「to」で表示されるものと「for」で表示されるものが混在しています。

「to」:賭け金を含まない配当倍率

「for」:賭け金を含む配当倍率

「3 to 1」は、100賭けると、賭け金とは別に300が戻ってきます。儲けは300。
「3 for 1」は、100賭けると、賭け金を含めて300が戻ってきます。儲けは200。

<具体的な例>

一般的に、ブラックジャックなどのテーブルには、「PAYS 3 TO 2」「PAYS 2 TO 1」の配当倍率が記載されています。

・ブラックジャックのBJでの1.5倍配当<3 to 2>
200賭けると、賭け金とは別に300が戻ってきます。儲けは300。
BJは、「A(11)」と「10」の2枚のカードで21となる組み合わせ。

・ブラックジャックのサレンダー<1 for 2>
200が100(半分)になって戻ってきます。
自分の手が悪いときにゲームから降りるサレンダー、賭け金の半分を捨てることを意味しています。

・ブラックジャックのインシュアランス<2 to 1>
100賭けると、賭け金とは別に200が戻ってきます。儲けは100。
親のフェースカード(見えているカード)が「A」の時に賭ける保険。インシュアランスに当初の賭け金の半分を賭けていれば、親がBJだった場合、当初の賭け金は勝ち負けが相殺され保全されます。

・バカラのタイ(引き分け)<9 for 1>
100賭けると、賭け金を含めて900が戻ってきます。儲けは800。

・ルーレットの1点賭け<35 to 1>
100賭けると、賭け金とは別に3,500が戻ってきます。儲けは3,500。
ひとつの数字にだけ賭ける1点賭け。一般に36倍と言われますが、儲けは35倍分しかありません。

・ルーレットの2点賭け<17 to 1>
100賭けると、賭け金とは別に1,700が戻ってきます。儲けは1,700。
ふたつの数字を跨いで賭ける2点賭け。一般に18倍と言われますが、儲けは17倍分しかありません。

・ルーレットの赤黒<1 to 1>
100賭けると、賭け金とは別に100が戻ってきます。儲けは100。

 

◆ブックメーカーの配当倍率(オッズ)の見方

ブックメーカーの配当倍率(オッズ)は分数や小数など、いろいろな形(Odds Format)で表示されており、当たった時にいくら儲かるのかぱっと見でわからない時があります。

代表的なものは、小数のデシマル(Decimal・EU)、分数のフラクショナル(Fractional・UK)、「±」のアメリカン(American・US)の3種類です。その他、香港式、マレーシア式、インドネシア式などの表示形式もあります。


①小数のデシマル(Decimal・EU)
ヨーロッパで一般的なオッズの表示形式です。
日本の競馬・ボートレース・競輪などでも使われているため、日本人がもっとも見慣れた小数での表示形式となります。

表示されたオッズは、賭け金を含んだ配当です。


②分数のフラクショナル(Fractional・UK)
イギリスで一般的なオッズの表示形式です。
フラクショナルは分数で示された表示形式です。

フラクショナルのオッズは、左(分子)を得るためには右(分母)が必要ということを示しています。

表示されたオッズは、賭け金を含んでいない配当です。

※例えば「49/1」というオッズは「1が49になる」という意味で、デシマルに換算すると50倍。「24/1」はデシマルに換算すると25倍。

<デシマルへの換算式>
「(分子÷分母) + 1」(最後に足す「1」が、賭け金分)


③「
±」のアメリカン(American・US)
アメリカを中心に北中米で一般的なオッズの表示形式で、マネーライン(MoneyLine)とも呼ばれています。

マイナス記号がついているものが「本命」(Favorite)で、「表示された数字を賭けて勝つと、100が手に入る」を意味します。

プラス記号がついているものが「格下」(Underdog)で、「100を賭けて勝つと、表示された数字が得られる」を意味します。

表示されたオッズは、賭け金を含んでいない配当です。

※例えば「-150」のオッズは、「150が100になる」という意味で、デシマルに換算すると1.67倍。「+300」のオッズは、「100が300になる」という意味で、デシマルに換算すると4倍。

<デシマルへの換算式>
マイナスのオッズは、「(100 ÷ 表示された数字) + 1」(最後に足す「1」が賭け金分)
プラスのオッズは、「(表示された数字 ÷ 100) + 1」(最後に足す「1」が賭け金分)

 

◆さいごに

ほぼすべてのカジノは、コロナ禍での営業制限によって致命的なダメージを受け、多くの資金を失いました。今後、カジノが回収を加速させることは容易に想像ができ、配当倍率に調整が入ることも十分に考えられます。

また、ブラックジャックの配当は、長きにわたって1.5倍とされてきましたが、数年前から渋ちんカジノでは1.2倍配当なんてのも登場しています。

ゲームをする際は、必ず事前の配当倍率チェックをお忘れなく!