ざっくり言うと
- PCI Dealer Schoolでのミニ・バカラの作法を紹介
- 日本の学校で学んだこととは大きく異なる
- どちらが正解という話ではない
ラスベガスのディーラースクール体験記です。
今回は、ミニ・バカラ。
PCI Dealer School(以下、PCI)への入学にあたっては、日本カジノスクール(以下、JCS)で1年間トレーニングを積んで臨みました。PCIの概要は、前々回記事を参照ください。
JCSでしっかりトレーニングを積んで行ったことで、PCIでは、技術的なことで困ることはほとんどありませんでしたが、一方で、ディーリングの手順や作法については、日本で学んだこととラスベガスでは大きく異なっており、かなりの困惑と苦労がありました。
今回もかなりマニアックな話になりますが、これからPCIに入学する人のために、また、備忘録として、JCSとPCIの違いについて書いておきます。
◆ミニ・バカラ
ディーリング全般
・テーブルの左半分は、配当、チェック回収すべて左手
・テーブルの右半分は、配当、チェック回収すべて右手
サイドベット
・Playerペア、Bankerペアは、11 to 1
・Dragon Bonusは、下記のルールで
・ナチュラルで決着した場合、イーブンマネーで配当
・ナチュラル以外で決着した場合、プレイヤーとバンカーの点差によって配当
・4点差(1 to 1)~ 10点差(30 to 1)の配当
・3点差以下は、はずれ
・サイドベットの回収は、ゲーム決着後、各ボックス(スポット)ごとに、メインベットのはずれと一緒に回収
※まず、メインベットのはずれをつかみ、そのまま重ねてサイドベットのはずれを回収
※TIEの場合、サイドベットは全回収
コール
・経過のコールが必要
・3枚目で点数がアップした場合:IMPROVES to 点数
・3枚目で点数がダウンした場合:REDUCES to 点数
・3枚目で点数が変わらない場合:REMAINS at 点数
・「Card for the Player(Banker)」ではなく、「Card to the Player(Banker)」
・結果のコール「Player(Wins)7 over 6」の「Wins」は言わない
・0点の呼び名は、「Zero」や「Baccarat」ではなく「Nothing」を使う
・開始のコールは、「Place your bets」ではなく「Bets open」を使う
バンカーコミッション
・コミッションはラマーを使って管理
・コミッションダウン
回収
・回収したはずれチェックは、そのままチェックラックに戻さず、一旦、チェックラック前に保管
・回収手順は、「Bets open」のコール後、チェックラック前に保管しておいたチェックを戻し、罫線を入力し、カード回収の順
・カードは、右から一気に回収
※JCSの場合、イニシャルディールの4枚⇒プレイヤーの3枚目⇒バンカーの3枚目の順
・罫線の入力もディーラーの役割
※P(プレイヤーの勝ち)、PP(プレイヤーペア)、B(バンカーの勝ち)、BB(バンカーペア)、T(タイ)、N(ナチュラル)
その他
・コミッション清算が終わっていない客の有り金全額ベットは受け付けず、先にコミッションを清算
◆さいごに
ディーリングの作法は、国によって、さらにその中のカジノよっても大きく異なるため、JCSとPCIのどちらかが正解ということはありません。PCIの校長 Jesse曰く、「This is Las Vegas style.」だそうです。
関連記事:ディーラースクール体験記①(ラスベガス)
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