ざっくり言うと
- 2020年のパチンコの参加人口は、前年から180万人減の710万
- パチンコの売上は、14.6兆円(前年比27.0%減)
- パチンコが衰退する一方で、公営ギャンブルの躍進が注目される
日本生産性本部が発表した『レジャー白書2021』によると、2020年のパチンコは、参加人口、売上ともに大きく衰退しました。
<注目のポイント>
・コロナ禍での2020年の余暇市場全体の市場規模は。55兆2,040億円(前年比23.7%減)。
・2020年のパチンコの参加人口は、前年から180万人減の710万人。1990年代のピーク時の4分の1にまで縮小。
・パチンコの売上は、14.6兆円(前年比27.0%減)。8年連続で下落しており、2005年のピーク時の半分以下。(市場規模は、ダイコク電機の『DK-SIS白書』での予測と同じ)
・パチンコファンの年間平均活動回数は、前年の31.7回から29.5回に減少。
・1人当たりの年間平均費用は、前年の10万3,400円から8万9,500円に減少。
・パチンコへの参加希望率は、6.3%から5.5%に減少。
パチンコ技人口 市場規模
1995年 2900万 30兆9050億
2000年 2020万 28兆8680億
2005年 1710万 34兆8620億
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2010年 1670万 25兆9830億
2011年 1260万 25兆4890億
2012年 1110万 25兆6720億
2013年 970万 .25兆0050億
2014年 1150万 24兆5040億
2015年 1070万 23兆2920億
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2016年 940万 22兆7000億
2017年 900万 21兆4000億
2018年 950万 20兆7000億
2019年 890万 20兆0000億
2020年 710万 14兆6000億
(出典:レジャー白書)
◆さいごに
本白書では、パチンコが衰退する一方で、公営ギャンブルの躍進が目を引きます。競輪の参加人口は0.8ポイント増となっていますが、2020年度の競輪の売上は、7,500億円で前年比114%。7年連続の増加。また、直近の2021年1~6月の売上は、4,488億7,080万円(前年比167.5%)と絶好調です。
また、ボートレースは、10月よりこれまで競輪とオートレースの独壇場だったミッドナイトの時間帯に参入し、ミッドナイトボートレースを開始します。
さらに、競馬はウマ娘効果で参加人口も売上も好調のようです。地方競馬は、2021年4月の売上が前年比11.1%増、5月が同7.7%増、6月が同6.4%増となっています。
パチンコが失った分のギャンブル市場を、まるっと公営ギャンブルが奪っている形です。今後もこの状況は変わらないように思いますが、どの公営ギャンブルが躍進するのか気になるところです。
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