2023年09月14日

大阪カジノは超巨大なスロット店になるもよう

小ネタ
大阪カジノは超巨大なスロット店になるもよう

ざっくり言うと

  • 大阪カジノの計画では、テーブルゲームが470台、スロットマシンなどの電子賭博機が6400台
  • 世界最大級のカジノであるマカオのベネチアンは、テーブルゲーム630台、電子賭博機1120台
  • ラスベガスのベラージオは、テーブルゲーム148台、電子賭博機1415台
  • シンガポールのマリーナベイ・サンズは、テーブルゲーム600台、電子賭博機2300台

国土交通省観光庁の発表によると、大阪カジノの計画では、バカラ、ブラックジャックなどのテーブルゲームが470台、スロットマシンなどの電子賭博機が6400台という構成になっています。

世界最大級のカジノであるマカオのベネチアンは、テーブルゲーム630台、電子賭博機1120台の構成、

オーシャンズ11の映画で話題になったラスベガスのベラージオは、テーブルゲーム148台、電子賭博機1415台の構成、

スロットマシンが多いとされるシンガポールのマリーナベイ・サンズは、テーブルゲーム600台、電子賭博機2300台の構成で、

大阪カジノがいかにスロットマシンの多いカジノなのかがわかります。

 

<世界のカジノのテーブルゲームと電子賭博機の台数>
テーブルゲーム/電子賭博機

大阪カジノ(日本) 470台/6400台
ベラージオ(ラスベガス) 148台/1415台
アンコール・ボストンハーバー(マサチューセッツ州) 185台/2700台
マリーナベイ・サンズ(シンガポール) 600台/2300台
リゾート・ワールド・セントーサ(シンガポール) 550台/2400台
ベネチアン(マカオ) 630台/1120台
※出展:国土交通省観光庁資料より

 

 

◆アメリカのカジノでの一番の稼ぎ頭はスロットマシン

米国ゲーミング協会(AGA)の商業ゲーミング収益トラッカー(Commercial Gaming Revenue Tracke)によると、米国の商業ゲーミングの収益(GGR)は、2023年第2四半期も増収を続け、160億7,000万ドル(2兆3,200億円)の第2四半期記録を達成しています。このうちの約半分がスロットマシンによる稼ぎです。

関連記事:2023年第2四半期、ギャンブラーの負け額は2兆3,200億円(米国)

 

ネバダ大学ラスベガス校(University of Nevada, Las Vegas)による過去のデータを見ても、アメリカのギャンブラーがいかにスロットマシンが好きなのかがわかります。


<ネバダ州のゲーミング収益に占めるスロットマシンの割合>
※データ出典:ネバダ大学ラスベガス校(University of Nevada, Las Vegas)

観光客や富裕層の多いストリップ地区カジノでは、売上の5割弱がスロットマシンによるもの。地元民が多いダウンタウンのカジノでは、売上の7割がスロットマシンによるものとなっています。

 

 

◆スロットマシンは、ギャンブル依存症製造機

「Addiction by Design: Machine Gambling in Las Vegas」の訳書 『デザインされたギャンブル依存症』 によると、カジノ業界は、プレイヤーに有害な影響を及ぼす可能性があるにもかかわらず、利益を優先して、いかにしてより長い時間、より速く、より集中的にギャンブルをさせるか、いかにして軽度のプレイヤーをリピートプレイヤーにするかを考え続けてきました。

そして現在では、スロットマシンやビデオ・ポーカーに代表されるマシン・ギャンブルは、「人類の歴史上最もたちが悪い種類のギャンブル」、「電子版モルヒネ」、「ギャンブル界のクラック・コカイン」などと揶揄され、ギャンブル依存症の代名詞として語られるようになっています。

マシン・ギャンブルは、3~4秒ごとにひと勝負終えることが可能で、ありとあらゆるギャンブル行為のなかで最も集中的な発生頻度を誇り、ギャンブラーにとって最も有害だという説もあります。常習的にマシン・ギャンブルをする人は、ほかのギャンブラーの3~4倍早く(3年半に対して1年以内に) 依存症になりやすいとも言われています。

 

 

◆さいごに

オーストラリアに拠点を置く Gaming Technologies Association が「世界のゲーミングマシン数」によると、2018年に世界中で合法的に設置されたゲーミングマシン数の推計は、7,402,395台。そのうちの58%(430万台以上)を日本が占めています。これは、言わずもがなですが、パチンコ機・パチスロ機によるもので、あらゆる町にギャンブル場がある国は世界を見渡しても日本ぐらいです。

 

<ゲーミングマシン数の国別トップ5>

1位 日本 4,302,731
2位 アメリカ 898,974
3位 イタリア 320,000
4位 ドイツ 277,700
5位 オーストラリア 196,301
(データ出典:The World Count of Gaming Machines 2018

 

人口一人あたりのゲーミングマシン数は、日本は29人に1台、カジノ王国のモナコで31人に1台、他の先進国で最も多いのがオーストラリアの128人に1台。いかに日本がギャンブル大国であるのかがわかります。

日本には長年にわたって醸成した800万人のパチンコファンと、多くの公営ギャンブルファン(競馬、ボートレース、競輪、オートレース)が存在しています。当然のごとく、大阪カジノのメインターゲットは外国人ではなく日本人で、その割合は想定7割とされています。

 

そして、韓国のパラダイスシティには、カジノ版の海物語『SEA STORY~Fluffy Treasure』『SEA STORY~LINER FISHES~』、カジノ版の獣王『獣王~BEAST KING~』がすでに導入されています。


(画像出典:三洋物産プレスリリースより)


SEA STORY TeaserPV Japanese(1分30秒)


BEAST KING TeaserPV Japanese(1分41秒)


SEA STORY~Fluffy Treasure~ Japanese(4分30秒)

 

大阪カジノでは、海物語好きのご年配の方が、延々とお金をつぎこむ姿が目に浮かびます。
大阪カジノの年間売上(粗利)目標4,200億円も、あながち的外れではないのかもしれません。