ざっくり言うと
- 警察学校寮で現金を賭けてトランプゲームをしたとして、24人の巡査を書類送検
- 1回のゲームの賭け金は100円~5万円。一晩で数十万円の勝ち負けが付く日も
- 24人の巡査は、厳重な処分がないまま元の職場に
<2022年9月4日追記>
9月2日、千葉区検察庁は、6人を賭博罪で略式起訴、4人を罰金10万円の略式命令、ほか18人を不起訴(起訴猶予)としました。
また、千葉県警は、24人の警察官を減給などの懲戒処分にしたと発表しました。うち3人は、同日付で依願退職。
中心的な役割を担った6人を減給1か月(100分の10)、8人を戒告、10人を本部長訓戒。
また、当時の教養部長や教官ら8人も監督責任を問い、本部長訓戒などとしています。
====
2022年3月30日、千葉県警察本部は、警察学校の寮で現金を賭けてトランプゲームをしていたとして、20~23歳の若手の男性巡査24人を賭博の疑いで書類送検しました。
『千葉県警察学校の寮で昨年、現金を賭けてトランプゲームをしたとして、県警が30日、賭博の疑いで当時19~22歳の巡査計24人を書類送検したことが捜査関係者への取材で分かった。県警は今後、内部処分を検討する。捜査関係者によると、トランプをしていたのは同県東金市にある警察学校で指導を受けていた巡査ら。初任の警察署に配属されて数カ月後、捜査書類の作成などを学ぶために入校し、寮で生活していた。書類送検容疑は昨年9~10月ごろ、寮で空き時間に100円から5万円を賭け、トランプでブラックジャックや大富豪などを複数回したとしている。勝ち負けの収支が数十万円に上ったケースもあるという。警察学校からの報告で発覚した。県警は「基準にのっとって処分を検討する」としている。』(産経新聞より)
書類送検されたのは、警察学校の「初任科」を卒業後、県内の各警察署に配属され、数カ月間、実務経験を積んだ後、捜査書類の作成などを学ぶために再び警察学校に入校していた巡査24人。
書類送検容疑は、入校していた昨年9月中の夜間に複数回にわたり、寮内で金銭を賭けてトランプゲームをした疑い。捜査関係者によると、1回のゲームの賭け金は100円~5万円。一晩で数十万円の勝ち負けが付く日もあったとのこと。
書類送検された24人は、「始めはジュースを賭けてトランプゲームなどをやっていた」「金を賭けてスリルを味わっていた」「賭博は違法だと分かっていたが、止められなかった」などとして、いずれも容疑を認めています。
◆発覚の経緯・処分
9月下旬、同校に在籍中の一人が「警察学校の寮内で違法賭博が行われている」と県警に相談して発覚。
24人の巡査は、卒業を待たず10月11日までに退校処分となりましたが、学校には行けなくなったものの警察を解雇されたわけではないため、厳重な処分がないまま元の職場に戻っています。
警察は、「今後の捜査次第で必要があれば処分」するとして、現状、処分保留の状態となっています。
◆さいごに
これでお咎めなしの結果では、「身内には甘い警察」と揶揄されても致し方ありません。
賭け麻雀やオンラインカジノを厳しく取り締まっていくのであれば、身内にも相応の処分が必要なように思います。