ざっくり言うと
- 2011年、ラスベガスのコスモポリタンを騒がせたバカラのイカサマ
- わずか数時間で100万ドル(約1億円)を荒稼ぎ
- 警察はイカサマの手口を解明できず、証拠不十分で釈放
昨年、何気なく観ていた「世界まる見え!テレビ特捜部」で、ラスベガスで発覚したバカラのイカサマが紹介されていました。
2011年の旧正月の前夜、ラスベガスのコスモポリタンでバカラプレーヤーのグループが拘留されました。このアジア人のイカサマ軍団は、カッターズと呼ばれ、世界中のカジノから数千万ドルを騙し取ったとされています
◆明かされたイカサマの手口
カジノ側に不正がないことを示すために行われるカードカット。ディーラーがカードをシャッフルした後、プレイヤーはカッティングカードでデッキを二つに分け、前方のカードは後方に置き換えられます。このカードカットを利用して巧みにイカサマが行われました。
カードカットの際、イカサマ師は人差し指に仕込んだ着け爪でカードをドラッグし、袖の中に隠した小型カメラでカードの数字を撮影しました。
(画像出典:世界まる見え!テレビ特捜部)
(画像出典:世界まる見え!テレビ特捜部)
(画像出典:世界まる見え!テレビ特捜部)
カードカットにまぎれてカードを撮影したプレイヤーは、頃合いを見てトイレに立ち、トイレで待機している仲間が映像を解析し、カードの順番をテーブルでプレイしている仲間のスマホに送信したとされています。
(画像出典:世界まる見え!テレビ特捜部)
プレイヤーは、事前に解析したカードの並びが現れた時、大きくきく賭けて、数時間で100万ドルを荒稼ぎしました。
カッターズについては、「史上最大の10のカジノ詐欺!!」の5番目の事例として紹介されています。
The 10 BIGGEST Casino Scams EVER!!
◆カジノはイカサマの手口がわからなかった
カジノのセキュリティチームは、当然、イカサマを疑いましたが、その時点では何が行われているのかわかりませんでした。そして、警察に通報し、カッターズは逮捕されることになります。
しかし、カジノや警察がギャンブラーの服の下に不正行為の装置を隠していないか身体検査するには、正当な理由が必要なため、拘留されたカッターズは証拠不十分で釈放されています。
◆さいごに
カッターズのことは、当時のニュースでも話題になっていましたが、テキストだけではその手口がよくわかりませんでした。今回、映像を見て、あらためてその巧妙な手口に感心しました。
また、興味深いのは、当時、こんなに疑わしい状態でも100万ドルも稼がせてくれたこと。カジノは遊ばせるお客を選ぶ権利があり、今なら速攻で強制退場になると思います。