2022年03月03日

違法ポーカー店、摘発が相次ぐ

違法ポーカー店、摘発が相次ぐ

ざっくり言うと

  • 空前のポーカーブームの中、違法ポーカー店の摘発が相次ぐ
  • 今年3月、秋葉原の「アジト」摘発で7人を逮捕
  • 昨年11月、歌舞伎町の「ランボ」摘発で14人を逮捕

2022年3月3日、警視庁は東京・秋葉原の違法ポーカー店「アジト」を家宅捜索し、賭博開帳図利などの疑いで店側の30代の男2人を、賭博容疑で客の20~40代の男5人を現行犯逮捕しました。

警視庁組織犯罪対策課は、怪しい人たちが出入りしているという近所からの通報をもとに、3日未明に店を家宅捜索。「アジト」は、JR秋葉原駅から約500メートルの容疑者の自宅マンションで、昨年7月ごろから営業を始め、店側は手数料として、勝った客から配当の10%を受け取る形で約1,700万円を売り上げたとみられています。

 

◆昨年末は、歌舞伎町で14人が逮捕

2021年11月23日、警視庁は東京・歌舞伎町の違法ボーカー店「ランボ」を家宅捜索し、店長や従業員ら4人を賭博開帳図利などの容疑で、25~54代の客10人を賭博容疑で現行犯逮捕しました。証拠品として、ポーカー台や現金約500万円、顧客名簿が押収されています。

「ランボ」は、クラブやバーなどが入る雑居ビルで、週に3回、午後8時半から翌午前6時に営業しており、摘発を免れるため紹介制で集客していたとのこと。会員数は約40人。

また、1日10人近くの客が来店しており、レーキ(手数料)は賭け金の約5%で、5月の開店以降、約2,700万円を売り上げていたとみられています。容疑者ら4人はいずれも容疑を認めており、客の10人は取り調べ後、釈放されています。

 

◆2020年、違法ポーカー店摘発のはじまり

2020年3月1日夜から2日の未明にかけて、警視庁が新宿歌舞伎町の違法ポーカー賭博店を摘発。おそらく、ポーカーマシーンやオンラインポーカーではなく、ポーカー店が摘発されたのは初めてのことだと思います。

逮捕されたのは、ポーカー店経営者、40代の男性従業員2人、20代の女性従業員2人のほか、客16名で計21名。

『この店に看板などはなく、午後9時から午前8時半までの時間で週に3日だけ営業していて、1日に平均30人ほどの客を集めていたという。店は去年9月からの半年間で約4,700万円を売り上げていたとみられ、調べに対し、井上容疑者ら5人と客16人は全員が容疑を認めているという。』(日テレNEWS24より)

 

初摘発から2か月後の2020年5月11日、警視庁は、東京・秋葉原の違法ポーカー賭博店を摘発。経営者ら店側の男女4人を賭博開帳図利容疑などで、客の男13人を単純賭博容疑でそれぞれ現行犯逮捕しました。

『警視庁組織犯罪対策特別捜査隊によると、賭博場は2019年9月に開いた。当初は週末のみの営業だったが、緊急事態宣言後の4月上旬以降は盛況になり、連日店を開けていた。従業員の一人は「緊急事態宣言中だから警察が来ないと思った」と供述しているという。賭博場はビルの2階にあり、18畳の広さだった。1日平均20人が来店し、同隊は昨年9月以降に5,000円以上の利益を得たとみている。』(毎日新聞より)

 

◆さいごに

2021年4月2日、政府のカジノ管理委員会は、日本カジノでのゲームの種類、依存防止対策などの細則を盛り込んだIR整備法施行規則案を公表しました。

カジノ事業等の規制について(カジノ行為の種類及び方法・実施基準)

その中で、導入するかどうか議論されてきたポーカートーナメントも解禁される見通しとなりました。解禁予定のポーカーの種類は、カリビアンスタッド、スリーカード、テキサスホールデムボーナス、ミシシッピスタッド、レットイットライド、オマハポーカー、テキサスホールデム、ポーカートーナメントの8種。

日本カジノ誕生を前に、昨年9月から11月にラスベガスで開催された世界最大のポーカーイベントWSOP(ワールドシリーズ オブ ポーカー)には多くの日本人が出場し、2人の優勝ブレスレット獲得しています。また、2021年6月9日にスタートしたサミーの「m HOLD’EM」(エムホールデム)などのゲームアプリも人気で、空前のポーカーブームが巻き起こっています。

一方で、闇カジノは、大きく負けた客が警察にタレこめば、自分が逮捕されてしまうかもしれない極めて高いリスクを伴います。働く側も遊ぶ側もまったく割に合わないギャンブルにつき、絶対にやらないことをおススメします。

 

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