2022年08月09日
ざっくり言うと
- 摘発された韓国の宝くじ当せん番号予測サービス
- 人工知能(AI)技術を活用して1等の当たり番号を予想する触れ込み
- 被害者は64,104人、被害総額は607億ウォン(60.7億円)
2022年8月9日、韓国の京畿北道警察庁は、虚偽広告と詐欺の容疑で52人を逮捕し、うち4人を起訴したと発表しました。
この犯罪組織は、人工知能(AI)技術を活用して毎週行われている全国宝くじ(ロト)で1等が当たる可能性が高い番号を教えると会員を募っていました。インチキの「宝くじ当せん番号予測サービスサイト」は92個あり、2012年7月から今年6月までの間に、64,104人から607億ウォン(60.7億円)をだまし取った疑いが持たれています。
また、より当せん確率の高い番号を提供する特別メニューも用意されており、最高で7,000万ウォン(700万円)を支払った被害者を筆頭に数百万ウォンを荒稼ぎしていたとのことです。
この犯罪組織は、画像加工ソフトを使って当たり宝くじを偽造しサイトに公開したり、宝くじの抽選が放送された直後に、会員に提供された予想当せん番号を実際の当せん番号に差し替えるといった手口で、顧客を勧誘していました。
警察の調査の結果、人工知能(AI)技術で予測したと宣伝していた宝くじの当せん番号は、実際には組織のメンバー5人がランダムに組み合わせた数字でまったく無価値だったことが判明しています。
◆さいごに
騙された人たちは、なぜAIで当たり番号が予測できると信じてしまったのか。
言わずもがなですが、どんなに優れたAIであっても、宝くじの番号を予測するのは不可能です。