2023年09月15日

新手の魚釣りギャンブルの摘発が相次ぐ(中国)

小ネタ
新手の魚釣りギャンブルの摘発が相次ぐ(中国)

ざっくり言うと

  • 魚釣りギャンブルは、中国で最近登場し摘発が相次いでいる闇ギャンブル
  • 釣り人は、高額な入場料を支払い釣り堀での釣りにチャレンジ
  • 釣った魚には目印が付けられており、目印のレベルに応じた賞金を獲得できる
  • 中には1,200万円のラベルが付けられた魚も

2023年9月15日、魚釣りギャンブル(ギャンブル・フィッシング)は、中国で最近登場し摘発が相次いでいる闇ギャンブルです。

釣り人は、高額な入場料を支払い釣り堀での釣りにチャレンジします。魚には目印が付けられており、指定された時間内に魚を釣り上げると、目印のレベルに応じた賞金を獲得できます。中には1,200万円のラベルが付けられた魚もいるとのことです。

お金を払って魚を釣るという点では一般的な釣り堀ですが、その実態は、紛れもないギャンブルです。
そして、中国では、マカオを除いて、あらゆるギャンブルが禁止されています。

 

◆武漢市のケース

武漢市公安局は、2023年8月、6,000万円以上を荒稼ぎしていた魚釣りギャンブル場を摘発し、60人以上の身柄を拘束したと発表しました。

この釣り堀には、約1万5,000匹の魚が放流されており、このうち700匹に特殊な目印が付けられています。目印が何もない魚を釣った場合、1匹6,000円の賞金。目印が付けられた魚を釣った場合、その目印の種類によって、1匹2万円から最高12,00万円の賞金を獲得できます。

賭けのルールは、客はまず、4万8,000円の入場料という名の賭け金を支払います。魚を釣る場所は抽選、制限時間は5時間。竿など漁具は決まったものを使う必要があるとのことです。

 

◆広東省東莞(とうかん)市のケース

広東省東莞市公安局は、今年の上半期に賭博の疑いがあるとの通報を受け、沙田鎮義沙村の漁場を調査し、釣り堀のオーナーや従業員ら16人を逮捕しました。この魚の養殖場は、「この池でこの魚を釣ると600万円稼げる」とSNSに短い動画を公開し、多くの釣り人(ギャンブラー)を集めていました。

東莞市公安局によると、漁場ではまず魚の背中に小さなゴム製のラベルを貼り、ラベルには「キング・オブ・レジェンド」、「1等」、「2等」などが書かれています。なかでも「キング・オブ・レジェンド」の魚を釣ると600万円を獲得できます。入場料という名の賭け金は、2万円を超えることもあったとのことです。

 

◆陝西(せんせい)省西安市のケース

陝西省西安市公安局は、2023年6月、違法な賭博を行う釣り業者を摘発したと発表しました。

西安市公安局によると、釣り客は2万円から3万円の入場料を支払った後、目印が付けられれ魚を釣り上げれば、目印の違いによって60万円から100万円の賞金を獲得できる仕組み。

SNSに投稿されたある動画では、釣り客は4時間で2万3,600円を支払い、まず、抽選で釣り場が決められます。そして、魚を釣り上げた最低報酬は2万円、最高報酬は336万円となっていました。この動画には、20万件以上の「いいね」と1万件近くのコメントが寄せられています。