2024年04月05日
ざっくり言うと
- 大阪市生野区のインターネットカジノ店の実質経営者の男ら10人が逮捕
- 1月27日の摘発で、客5人を単純賭博容疑で逮捕・書類送検、従業員8人を常習賭博幇助罪で起訴
- 店の背後には「トクリュウ」(匿名・流動型犯罪グループ)が指示役として介在
2024年4月5日、大阪市生野区のインターネットカジノ店の実質経営者の男ら10人が逮捕されました。摘発された店は、大阪市生野区の雑居ビルにある会員制のインターネットカジノ店「BAN」。
常習賭博などの疑いで逮捕されたのは、実質経営者の南容疑者と従業員の男らあわせて10人です。
事件を巡っては、1月27日、大阪府警が「BAN」を摘発し、30〜60代の客5人を単純賭博容疑で逮捕、書類送検したほか、従業員8人を常習賭博幇助罪で起訴しています。
南容疑者らは、2022年5月から2024年1月にかけて1ポイントを1円で客に購入させ、店内のパソコンを使ってバカラやポーカー、スロットゲームなどで客に賭けさせた疑いが持たれています。大阪府警は、店からパソコン11台やゲーム機7台などを押収しています。
大阪府警によると、店は会員制で、大阪市内の街頭で「ゲームしません?」などと声をかけ1,000人以上の会員を集め、1年8ヵ月間での売上は少なくとも1億2,000万円にのぼるとみられています。
本件では、売上の大半の所在が分かっておらず、大阪府警は、この店の背後に「匿名・流動型犯罪グループ」いわゆる「トクリュウ」が指示役として介在しているとみて捜査しています。
「トクリュウ」とは、2023年7月、当局によって使用されるようになった言葉で、SNSなど緩やかな結びつきで離合集散を繰り返しながら犯罪行為に及ぶ集団です。一般に、ルフィ事件など、特殊詐欺や強盗といった闇バイトの元締めのような存在と考えられてきましたが、彼らの新たなシノギとして、闇カジノも加わったと考えてよさそうです。