2024年10月19日

オンラインカジノにはまり処分される警察官が相次ぐ

オンラインカジノにはまり処分される警察官が相次ぐ

ざっくり言うと

  • 2024年10月、長野県警の20代男性巡査を賭博容疑で書類送検
  • 2023年8月、山梨県警の20代男性巡査を賭博容疑で書類送検
  • 2023年4月、京都府警の30代男性巡査を賭博容疑で書類送検

2024年10月19日、長野県警は、海外のオンラインカジノで賭博をしたなどとして、賭博容疑で警察署勤務の20代男性巡査を書類送検し、停職1カ月の懲戒処分したと発表しました。

長野県警監察課によると、男性巡査は、ギャンブルのため2022年~2024年に消費者金融などから数百万円の借金をし、3月18日~6月12日、オンラインカジノに数百万円を入金し、バカラ賭博やスポーツ賭博を行ったとのこと。男性巡査は同日付で依願退職しています。

 

◆山梨県警の事件

2023年8月、山梨県警は、海外のオンラインカジノで複数回にわたり数万円を賭けたとして、賭博容疑で20代男性巡査を書類送検しました。

山梨県警によると、賭博の疑いで書類送検されたのは、20234月に警察学校に入校した20代の男性巡査。巡査はオンラインカジノで賭博を繰り返し、多額の借金を抱えており、調べに対し「金が欲しかった」などと容疑を認めています。

本件の発覚は、県警に情報提供があり任意で捜査したところ、巡査のスマホからオンラインカジノを複数回利用した形跡が確認されたとのことです。

検察庁は、本件を起訴猶予としましたが、巡査は警察官の信用を失墜させたとして本部長訓戒処分となり、依願退職しています。

 

◆京都府警の事件

2023年4月、京都府警は、海外のオンラインカジノで金をかけたとして、京都府警察本部・少年課の30代男性巡査を書類送検しました。

報道によると、巡査は2022年4月、海外のオンラインカジノでカードゲームに2万円を賭けた疑いが持たれています。巡査は、20229月までの1年間にわたって2つのオンラインカジノを使い、数百万円の赤字になっていたとのことです。

調べに対し巡査は、多額の借金があったとのことで、「スマホさえあればどこでもできるから始めた。多くの人を裏切って後悔しかない」と容疑を認めています。

京都府警監察官室は、「警察への信頼を損ねるあるまじき事案であり、厳正に処分した。職員への指導及び人事管理を徹底し、再発防止と信頼回復に努めます」とコメントしています。監察官室は、巡査を戒告の懲戒処分としましたが、巡査は依願退職しています。

 

◆オンラインカジノは違法

オンラインカジノは、海外で合法とされているものでも日本国内から接続して金をかければ賭博罪などに問われるとして警察庁や消費者庁などが注意喚起しています。

2022年10月24日、警察庁は、オンラインカジノに関する広報啓発用ポスターを公開しました。このポスターでは、「日本国内ではオンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪です!」と明言し、「知らなかったでは済まされません!」と警告しています。

そして、日本の法律では、賭博罪は50万円以下の罰金または科料常習賭博罪は3年以下の懲役と定められています。

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