2022年02月15日

カジノディーラーはおじさんには狭き門?

カジノディーラーはおじさんには狭き門?

ざっくり言うと

  • 30歳以上だと、ディーラースクールを卒業しても、すぐにはカジノディーラーにはなれない?
  • そこに立ちはだかるのは年齢の壁
  • 海外カジノの採用条件のほとんどがディーラー実務経験1年以上

日本カジノ誕生が現実味を増してきた今、カジノディーラーを目指す人が増えているなんて記事を多々目にするようになりました。

ディーラースクールは、カジノディーラーをお給料のいい仕事、定年退職のない仕事、福祉が充実している仕事、労務管理がしっかりしているホワイトな仕事と、美辞麗句を並べて明るい未来を想像させますが、現実はそう甘くはなさそうです。少なくとも日本カジノ誕生までは。

また、某ディーラースクール卒業生の年齢構成比を調べてみたところ、卒業生の7割が30歳以上となっていました。

そこで今回のテーマは、30歳以上の方がディーラースクールを卒業してすぐにカジノディーラーになれるのか?

 

◆海外カジノの厳しい採用条件

日本のディーラースクールには、海外のカジノから多くの求人情報が寄せられますが、そのほとんどに付けられたふたつの採用条件によって、おじさんディーラーの夢が断たれているのが実情です。

①実務レベルで通用する英語力
②ディーラー実務経験1年以上

英語力については、本人の努力次第でどうにでもなりますが、未経験のカジノディーラーを雇ってくれる奇特なカジノは、残念ながらほとんどないようです。

極まれに未経験可の求人もありますが、生活ができないレベルの給与だったり、クルーズ船でディーラー以外の仕事を1年まっとうすることが条件だったりと、かなり厳しい状況です。

また、カジノに限らずですが、ディーラー職に複数の応募があった場合、将来の成長が期待できる若い人が優先されるのは致しかたないことかと思います。

加えて、今週、ラスベガスのカジノをいくつかのぞいてきましたが、ぱっと見で7割ぐらいが女性ディーラーでした。カジノによっては、かなりSEXYな衣装をまとった女性ディーラもいて、ここで写真をお見せできないのが残念です。

 

◆海外で働きたくても働けない現実

海外のカジノで働くためには、もれなくその国の就労ビザが必要になりますが、ご存じのとおり、就労ビザを取得するのは簡単なことではありません。この件については、以前、カジノディーラーの大先輩 かじのみみさんがブログで言及されていたので引用します。

“自己改革意識の強いディーラーは海外を目指すわけですが、ここでも大きな壁が待ち受けています。それは、就労ビザの問題。たとえどんなに流暢に英語が話せても・・ディーリング技術が素晴らしくても・・グリーンカードや就労ビザを持っていないと海外では働けません。

そこで、まず最初にエリア内の日本職レストランなどでグリーンカードを申請します。ラッキーな場合は数年後に許可が下りますが、そこから「ディーラー」としてカジノ施設にアプライできる人たちはまた別。ほんの一握りなんです。実際に、ラスベガスでディーラーをやっている日本人たちはパートナーがアメリカ人だったり、2つの国籍を持っていたりする人たちです。

技術が高いからと言って・・また英語がしゃべれるからと言う理由だけで、日本人が海外でディーラーとして雇われることはほとんどないのです。”

日本カジノが誕生すれば、この問題も解決されるのでしょうが、少なくとも最初の日本カジノになるであろう大阪が2025年にオープンするまでは、大きく変わることはないはずです。

 

◆明るい未来になるかどうかの境界は30歳

日本の大手ディーラースクールは、上記のビザの問題をクリアするために、カジノが合法で治安もよく住みやすいカナダやオーストラリアのワーキングホリデーを強く推奨しています。

ワーキングホリデー制度を使えば比較的簡単にビザが取得でき、ある程度の英語力があれば、生活ができるレベルの給与を貰いながらのディーラーデビューが可能です。

ただし、ワーキングホリデーでは、ビザ申請の年齢制限がほとんどの国で18~30歳(31歳の誕生日を迎える前まで)と定められており、31歳を超えた人にこの選択肢はありません。

逆に30歳以下の方は、この貴重な機会を利用して、海外でのカジノディーラーにチャレンジすべきだと思います。それこそ、日本カジノ誕生の暁には、日本に戻って幹部候補なんて話も夢ではないのかと。

 


◆30歳を超えた人には、ディーラーを目指す道はないのか?

かなり厳しいと言わざるを得ないのが実情かと思います。あくまでも日本カジノ誕生までの話ですが。

それでも、すぐに海外のカジノで働きたいなら、

①給与を妥協して、新興国で現地の最低賃金レベルで仕事をする
②仕事内容を妥協して、キャッシャーやスロットアテンダントなどディーラー以外の仕事をする
③かなり難易度は高いですが、会計や法務などの専門職としてカジノに採用され就労ビザを発給してもらう

このいずれかしかないのかと。

また、日本カジノ誕生までは、日本でなんとか食いしのぐ道もありますが、こちらについても、かじのみみさんが厳しい現実を詳しく述べられていたので、そちらを参照ください。

日本に於けるカジノディーラーの実態(かじのみみオフィシャルブログより)

 


◆さいごに

30歳以上の人がカジノディーラーを目指すにあたっては、より慎重に考えた方がいいと思います。
少なくとも日本カジノ誕生までは。

くれぐれも、勢いで会社を辞めてしまうことのないように!