2023年01月10日

スポーツ賭博解禁のニューヨーク、初年度の総賭け金は2兆円超え

スポーツ賭博解禁のニューヨーク、初年度の総賭け金は2兆円超え

ざっくり言うと

  • オンライン・スポーツベッティングを合法化して1周年を迎えたニューヨーク州
  • スポーツベッティング解禁後、わずか1カ月で全米最大のマーケットを築く
  • 年間総賭け金(2兆1,870億円)、年間総粗利(1,836億円)、納税額(936億円)

ニューヨーク州は、2023年1月8日にオンライン・スポーツベッティングを合法化して1周年を迎え、年間総賭け金(2兆1,870億円:162億ドル)年間総粗利(1,836億円:13億6,000万ドル)納税額(936億円:6億9,300万ドル)を記録しました。

ニューヨーク州は、スポーツベッティング解禁後、わずか1カ月で全米最大のマーケットを築き、2022年2月には、すでにアトランティックシティを有するニュージャージー州などの老舗の州を抜いています。

ニューヨーク州の合法オンライン・スポーツベッティングは、2022年の12カ月中10カ月で総賭け金10億ドルを突破し、総賭け金(1月:16億7,000万ドル)、総粗利(11月:1億4,820万ドル)、納税額(11月:7,260万ドル)の米国月間記録を樹立しています。

そして、注目すべきは、ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は、オンライン・スポーツベッティング合法化による税収の98%を教育費に充てると宣伝し続けていることです。

※ニューヨーク州のオンライン・スポーツベッティング事業者への税率は、総粗利の51%。

 

◆ニューヨーク州のスポーツベッティング「ビッグ4」

アトランティックシティを有するニュージャージー州は20社近くのスポーツベッティング事業者が存在します。一方で、ニューヨーク州にはわずか9社しかありません。2022年の11月末までのスポーツベッティングの売上は、ニュージャージー州が6億7,500万ドルに対して、ニューヨーク州は12億ドルとなっています。

<ニューヨーク州スポーツベッティング事業者のシェア>
1位:FanDuel、市場シェア40%(65億ドル)、収益シェア48%(6億5,050万ドル)
2位:DraftKings、市場シェア28%(45億ドル)、収益シェア26%(3億5,460万ドル)
3位:シーザーズ、市場シェア17%(28億ドル)、収益シェア16%(2億1,460万ドル)
4位:BetMGM、市場シェア8.3%(13億ドル)、収益シェア6%(8,100万ドル)

上位4社の「ビッグ4」が、2022年の市場シェアの93.3%、収益シェアの96%を獲得しています。

その他、PointsBet、BetRivers、WynnBet、Resorts WorldBet、Bally Betの合計で、市場シェア6.7%、収益シェア4%。

 

◆さいごに

「オンライン・スポーツベッティング合法化による税収の98%を教育費に充てる」
日本のアンチギャンブルファンに伝えるとともに、日本の政治家、役人には見習っていただきたい。