ざっくり言うと
- 警察庁は、日本人向けのオンラインカジノサイトについて初の実態調査に
- オンラインカジノへのアクセス数は3年で約120倍に急増
- 国内から海外のオンラインカジノで賭けることは違法
2024年8月18日、警察庁は、日本人向けに運営されている海外のオンラインカジノサイトについて、初の実態調査に乗り出すとのこと。
デジタル分析会社のシミラーウェブジャパンの調査によると、オンラインカジノへの日本からのアクセス数は2018年12月月間約70万回だったものが、2021年9月には約8,300万回と約120倍に急増しています。
警察庁は、日本向けのオンラインカジノの運営会社やその所在地、賭け金の入金や出金方法のほか、日本からのアクセス数などを調査する。また、国内の10歳代~70歳代の7,000人以上を対象にアンケートを行い利用状況を年度内にまとめ関連省庁と共有していくとのことです。
後段のアンケートは、「オンラインカジノの実態把握のための調査研究の業務委託」として、警察庁より一般競争入札による公募(案件ID:29553869)が行われ、シード・プランニング社が6,542,800円で落札しています。
<調査研究の目的>
オンラインカジノ(賭客がパソコン、スマートフォン等からオンラインカジノサイトにアクセスし、同サイトで配信されるスロットマシン、ルーレット、トランプ、スポーツベッティング等のゲームを用いて賭博行為を行うものをいう。)については、開帳国での合法・違法を問わず、一般には、賭博行為の一部が日本国内において行われた場合に賭博罪が成立することがあるものと考えられており、実際に検挙事例も後を絶たない。しかし、日本国内からのオンラインカジノサイトへのアクセス数が近年飛躍的に増加しているとの民間会社の調査もあり、オンラインカジノに係る賭博事犯(以下「オンラインカジノ事犯」という。)が潜在的に増加していることが想定される。
オンラインカジノは、単に刑法における賭博罪等に当たり得るということのみならず、依存症の懸念が強く指摘されているほか、日本人の資産が海外に流出しているという点からも問題視されており、近年は社会問題として広く認知され、政府としても喫緊の課題として対応していく必要がある。これを受けて警察庁においてはオンラインカジノ事犯の検挙及び検挙を通じた実態解明等の強化に取り組んでいるところであるが、取締りの強化を継続しつつ、違法性についての更なる広報啓発のほか、決済手段、広告、オンラインカジノサイトへのア
クセス等に着目した規制等、検挙以外の手法によるオンラインカジノ事犯の抑止について検討していく必要がある。そこで、インターネット上に存在する日本人向けオンラインカジノサイトの実態及びオンラインカジノに関する国民の意識について調査し、今後の検討の参考とすることとする。
◆さいごに
アンケートでは、オンラインカジノについての国民の意識は探れても、実態をつかむのは難しいように思います。
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