2022年11月05日

パワーボール当せん金、世界最高額の2,300億円に

パワーボール当せん金、世界最高額の2,300億円に

ざっくり言うと

  • 米宝くじパワーボールの当せん金が史上最高額の約2,300億円(約16億ドル)に
  • 8月3日以降、39回連続でジャックポットが出ていない
  • パワーボールのジャックポット確率は2億9,220万分の1

2022年11月5日、米宝くじパワーボールは8月3日以降大当たりが出ておらず、当せん金は世界の宝くじ史上最高額の約2,300億円(約16億ドル)まで積みあがっています。ただし、当せん金を現金一括で受け取る場合は7億8,240万ドルです。

パワーボールは、1枚2ドルで6つの数字を選び、すべて的中すればジャックポットとなります。抽選は週に3回行われますが、現在、39回続けてジャックポットが出ていません。

1992年に始まったパワーボールは、1~69のうち異なる5つの数字と1~26のうちひとつの数字を選ぶ仕組み。米国50州のうち45州と首都ワシントン、米国領のプエルトリコとバージン諸島で販売されており、ジャックポットの確率は2億9,220万分の1。ジャンボ宝くじ1等の当せん確率2,000万分の1とは桁違いです。

パワーボールでの過去最高のジャックポットは、2016年に出た15億8,600万ドルで、この時は当せん者の3人が1人当たり5億2,880万ドルを獲得しています。

 

◆11月6日追記
5日の抽せんでは大当たりは出ず、ジャックポットは史上最高の19億ドル(約2,790億円)に膨れ上がりました。次回の抽せんは7日

 

◆11月8日追記
ついに、7日の抽せんで大当たりが出ました。ジャックポットは史上最高の20億4,000万ドル(約2,970億円)
。当たりくじを販売したのは、カリフォルニア州にあるガソリンスタンド。アメリカでは、多くの州で高額当せん者の氏名を公表することが定められています。カリフォルニア州は100万ドル以上が公表の対象となっていますが、今のところ、当せん者はまだ名乗り出ていません。
今後、当せん者は、29年間の分割で20億4,000万ドルの全額を受け取るか、9億9,760万ドルを一括で受け取るかを選ぶことになります。

また、宝くじの当せん金は日本では非課税ですが、アメリカでは課税対象となっています。当せん者はまず、獲得した賞金の24%を連邦税として源泉徴収されます。9億9,760万ドルを一括で受け取る場合、源泉徴収額は2億3,940万ドル。そして、翌年、連邦所得税の最高税率37%が適用されるため、残りの13%を支払う必要があります。結果、9億9,760万ドルのうち3億6,910万ドル(約540億円)の税金がかかります。

 

 

<パワーボールのジャックポットトップ10>
1位:20億4,000万ドル 2022年11月7日(今回)
2位:15億8,600万ドル 2016年1月13日;カリフォルニア州、フロリダ州、テネシー州
3位:7億6,840万ドル 2019年3月27日;ウィスコンシン州
4位:7億5,870万ドル 2017年8月23日;マサチューセッツ州
5位:7億3,110万ドル 2021年1月20日;メリーランド州
6位:6億9,980万ドル 2021年10月4日;カリフォルニア州
7位:6億8,780万ドル 2018年10月27日;アイオワ州、ニューヨーク州
8位:6億3,260万ドル 2022年1月5日;カリフォルニア州、ウィスコンシン州
9位:5億9,050万ドル 2013年5月18日;フロリダ州
10位:5億8,750万ドル 2012年11月28日;アリゾナ州、ミズーリ州

 


◆日本国内からの海外宝くじの購入は違法

キャリーオーバーが数百億円になったり、高額当せんがメディアを騒がせると、海外宝くじ購入サイトの広告を目にする機会が増えます。

日本の賭博罪は、国内犯のみが対象です。そのため、日本人がラスベガスでカジノに興じても、また、その場で海外宝くじを買っても、何ら問題はありません。一方で、日本国内からインターネット経由で海外宝くじを購入することは違法です。

この件については、あべの総合法律事務所の中森俊久弁護士が詳しく説明されています。

『海外宝くじが発行国で合法的であったとしても、日本国内から海外宝くじを購入(海外の業者に購入代行してもらうことも含む)することは、刑法187条に違反して処罰されるおそれがあります。なお、いわゆる「宝くじ」は、「当せん金付証票法」により地方自治体がその財政のために発行することを特別に許されたものであり、海外宝くじとは異なります。通信手段の発達と送金手段の多様化により、日本にいながら世界各国の宝くじを購入することも簡単になりましたが、それに関する悪徳商法の被害も多数報告されています。海外宝くじの日本での購入は刑法187条に違反するという認識のもと、現地購入しない限り、海外宝くじには手を出さないことを強くお勧めします。(中森俊久弁護士)

 


◆さいごに

とても夢のある海外宝くじですが、運よく1,000億円が当たったとしても、日本国内からの購入が合法でないことを理由に、支払いを拒絶される可能性があります。また、日本人の高額当せんが大きな話題となれば、それがきっかけとなって日本の刑法で処罰されることも考えられます。つまり、海外宝くじを購入するなら現地での一択ということです。怪しい宝くじ詐欺にはご注意を。


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