カリスマディーラーの片桐ロッキー寛士氏、逮捕

2024年1月31日、警視庁保安課は、米国での売春の仕事を紹介したとして、カリスマカジノディーラーの片桐ロッキー寛士容疑者、船木春香容疑者、津崎佳子容疑者ら男女3人を職業安定法違反（有害業務の募集）容疑で逮捕したと発表しました。

3人は、日本で女性を勧誘し、米ラスベガスで売春させるあっせん行為を繰り返していたとみられています。

 

◆逮捕のいきさつ

警視庁保安課によると、今回の逮捕容疑は、2023年3月ごろ、米国内で売春させる目的で、その仕事の内容を伝えるメッセージをLINEで30代の日本人女性に送り、有害な業務に就かせる目的で勧誘したとしています。逮捕された3人は、ラスベガス売春組織につながり、日本人女性を集めラスベガスに送っていたとみられています。

リクルート役の船木容疑者が、以前から知人の30代女性に「ラスベガス交際案件　1日5時間勤務1～3件。保証180万。観光旅行で来たというていで入国となります」などと渡米を持ちかけ、津崎容疑者が現地のコーディネーター役、片桐容疑者が現地で通訳を務めていたとみられています。

30代女性は、「交際案件」が売春を指す隠語と知りながら昨年5月に観光ビザで渡米し、ラスベガス周辺のホテルで、現地の売春組織から紹介されたアジア系外国人客の元へ2度派遣されたとのことです。

そして、事件の発覚は、渡米した女性が現地の売春あっせん組織との間で接客や報酬を巡ってトラブルになり、殺すと脅されたため現地警察に駆け込んで保護されたことによります。

船木容疑者は、「仕事の募集をしたことは間違いないが、売春になるとは思っていなかった」と容疑を否認していますが、他の片桐容疑者らは、「ラスベガスで売春すると、うすうすは思っていた」などと容疑を認めているとのことです。

 

◆カリスマディーラーからの転落

片桐ロッキー寛士容疑者は、2003年ごろラスベガスに移住し、現地の大学に通いながらカジノディーラーデビュー。ラスベガスの2つ星ホテルを皮切りに、3つ星、4つ星とランクを上げ、2010年12月には最高級5つ星の『ザ・コスモポリタン・オブ・ラスベガス』のディーラーを務めています。

その後、2020年5月、知人と大阪でカジノディーラーの養成学校 IR Gaming Institute Japanを設立。同校は、片桐容疑者が最高教育責任者を務め、米国での豊富なディーラー経験をもとに、本場のディーリングを英語ベースで教える学校としてスタートしました。しかしながら、不運にもコロナ禍に見舞われ、計画されていた東京校も実現しないまま数年で閉校となっています。

また、片桐容疑者は、2016年、「運を味方にする カジノで一晩10億勝つ人の法則（ラスベガス日本人NO.1カジノディーラーが見た、勝負に強い人の思考法と習慣。）」を執筆。

＜だれにでも訪れる運を味方にし、強運の波に乗る方法とは?＞
CHAPTER 1 カジノでの運は人生の縮図――ラスベガス最高峰のカジノの世界とディーラーへの道
CHAPTER 2 カジノでの勝負から見える運の定義
CHAPTER 3 運の大波にうまく乗るための駆け引き
CHAPTER 4 何をしてもうまくいかないときに運を引き寄せる方法
CHAPTER 5 カジノで億を稼ぐ勝負師の感情コントロール術

 

◆さいごに

自称「ラスベガス日本人NO.1カジノディーラー」の片桐容疑者。このまま起訴され有罪判決が下れば、清廉潔白を重視する一流のカジノで働くのはかなり厳しくなります。素晴らしい経歴だっただけにもったいない限りです。