2024年02月20日

オンラインカジノ事業者を初摘発、「DORA麻雀」

オンラインカジノ事業者を初摘発、「DORA麻雀」

ざっくり言うと

  • 賭けマージャンサイト「DORA麻雀」が摘発
  • オンラインカジノ事業者が逮捕されるのは国内初
  • 会員数は約74,000人、ゲーム代として約23億円の入金

2024年2月19日、京都府警サイバー捜査課や沖縄県警サイバー犯罪対策課など6府県警合同捜査本部は、インターネットで賭けマージャンをさせるオンラインカジノを日本国内で運営していたとして、20代から40代までの会社員ら7人を逮捕したと発表しました。

これまで海外のオンラインカジノでギャンブルをした客が逮捕されることはありましたが、オンラインカジノ事業者が逮捕されるのは国内初。警察庁によると、オンラインカジノで賭博をしたとして検挙されたのは、令和4年までの3年間で307人にのぼるとのことです。

 

合同捜査本部によると、逮捕容疑は、7人で共謀し昨年3~12月ごろ、海外法人が管理する会員制のオンラインカジノに、国内から接続してきた20~50代の男性客6人から賭博の場所代として金銭を集めたなどとして、賭博開帳図利の疑いが持たれています。

摘発されたオンラインカジノは、賭けマージャンサイト「DORA麻雀」。また、逮捕されたのはアメリカ国籍のランダル アーロン アシャー容疑者のほか、福岡や沖縄に住む25歳から47歳の会社員ら合わせて7人です。

 

 

「DORA麻雀」は、サイトを開設した2011年から去年12月までの約10年間で会員数は約74,000人に上り、ゲーム代として約23億円の入金があり、そこから、勝利金の10%(東風戦)、15%(半荘戦)を場所代として徴収していたとみられています。

「DORA麻雀」は、マン島政府が発行するオンラインゲーミングライセンスを保持し、また、オンラインゲーミングの規制・保障・調停等を行う非営利団体ecograの認証も受けていました。そして、サイト上では違法性はないとうたっていました。

 

合同捜査本部によると、取り調べに対し、グループのリーダー格だったアシャー容疑者など3人は容疑を認め、ほかの4人は「サイトに関する仕事はしていたが、自分の担当していた部分は違法でないと思っていた」などと一部を否認しています。加えて、今回の容疑対象となった客6人を含む十数人に対し、賭博の容疑で捜査が進められているとのことです。

 

<3月9日追記>
合同捜査本部は、東京や大阪などに住む27~51歳の会社員など客の6人を常習賭博の疑いで書類送検しました。
警察によると、6人は、令和5年3月から12月にかけて、「DORA麻雀」で金を賭けて賭博をしたとして、常習賭博の疑いがもたれています。警察の調べに対し、いずれも容疑を認めているということです。

また、検察は、先に逮捕された7人に対して、3人を賭博開帳図利の罪で、別の3人を賭博開帳図利ほう助の罪で起訴し、1人を不起訴にしています。

 

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