ざっくり言うと
- インシュランス・バカラとは、自分の負けに保険をかけられるバカラ
- インシュランスの控除率は、おおよそ10%程度
- ブラックジャックのインシュランス同様、多用は厳禁
2024年3月2日、ブラックジャックではお馴染みの「インシュランス(Insurance)」。保険を意味するインシュランスですが、これを用いたバカラに人気の兆しです。
ブラックジャックのインシュランスは、ディーラーのアップ・カードが 「A」 の時、プレイヤーはオリジナル・ベット以外に保険金を賭けることができます。 ディーラーにブラックジャックが完成した場合、オリジナル・ベットはディーラーに没収されますが、保険金に対してカジノから2倍の配当が支払われます。
例えば、100ドルのオリジナル・ベットに対して、インシュランスを50ドル賭けた場合、オリジナル・ベットはディーラーに没収されますが(-100ドル)、インシュランスの50ドルに対してカジノは2倍の100ドルを配当するため、100ドル取られて100ドル貰う、行ってこいでプラスマイナス0となります。
つまり、オリジナル・ベットの半額を保険として賭けておけば、ディーラーがブラックジャックが入ってもオリジナル・ベットは没収されず守ることができます。一方で、ディーラーにブラックジャックが入らなければ、保険金はカジノに没収され、オリジナル・ベットはそのまま残り、ゲームは引き続き進行します。
このインシュランスの仕組みをバカラに用いたのがインシュランス・バカラです。簡単に言えば、自分の負けに保険をかけられるバカラで、「保険バカラ」とも呼ばれています。例えば、自身がバンカーに賭けている場合、バンカーが負ける方にも追加でベットでききる仕組みです。
通常のバカラでは、ベットしたあとについ勢いで賭けすぎたなど後悔することがあります。そんな時、ブレーキをかけられるのがインシュランス・バカラのメリットとなります。インシュランス・バカラでは、プレイヤー、バンカーそれぞれに配られたカードの状況によってオッズが設けられます。インシュランスの控除率は、カードの状況によって異なりますが、おおよそ10%程度に設定されており、ギャンブラーにとって分の悪いものとなっています。
インシュランス・バカラのオッズ例はこちら
MGM’s new baccarat insurance bet enhancing Macau hold rates, says Citi
(MGMのインシュランス・バカラがマカオのホールド率(カジノの儲け)を高めるとシティが指摘)
あるプレイヤーはバンカー勝利に20,000香港ドルを賭けています。最初の4枚のカードが公開された後、バンカーは合計6点で、プレイヤーは合計5点でした。これがインシュランスベットの引き金となり、プレイヤーの勝利に対するインシュランスベットが2.5対1の配当でできることがテーブルのスクリーンに表示された。
このプレイヤーは、プレイヤーのインシュランスに8,000香港ドルを追加ベットした結果、バンカーが勝ちオリジナル・ベットに対して20,000香港ドルが支払われましたが、インシュランスの追加ベットは没収となりました。
Citiのアナリストは、「このインシュランスベットが損失を最小限に抑える効果的な方法としてプレイヤーに認識され、プレイヤーの間で人気が出れば、ホールド率が高まる」とコメントしています。
Tech, training key for Macau-play insurance bets: experts
(マカオのインシュランスベットは技術とトレーニングが鍵:専門家)
Citiグループが1月に行ったマカオのプレミアムテーブルベットの調査によると、バカラのインシュランスベットは最近、MGMマカオとMGMコタイのハイリミットルームで提供されています。
また、他のコンサルタントによると、バカラのインシュランスベットは、現在、シンガポールのリゾート・ワールド・セントーサ、マニラの統合型リゾートの一部、および東南アジア地域のクルーズで提供されています。
専門家によると、インシュランス・バカラの成功のカギは、ゲームのペースを維持すること、ディーラーの専門知識を確保すること、そして複雑なディーリングを処理するための電子化されたスマートテーブルの導入がポイントになると述べています。
また、インシュランス・バカラの控除率は、一般的なルールの場合14パーセントを超えます。これはカジノの収益性にとって有利であるものの、一部のプレイヤーは、インシュランスベットが長期的に最適なオプションではないことに気づくかもしれないと指摘しています。