ざっくり言うと
- 勝率では、バンカーの勝ち:50.682%、プレイヤーの勝ち:49.318%
- 5%のコミッションを取られたら、差し引きで3.64%バンカーが不利?
- そう考えるのは大きな間違い
先日、ギャンブル仲間が、バンカーは1.36%しか勝ちやすくないのに、5%もコミッションを取られるのは、大きく損をしているとボヤいていました。
バカラでは、プレイヤーで勝利した場合、賭け金は2倍になって返ってきますが、バンカーが勝利した場合、5%のコミッションが発生し、賭け金は1.95倍にしかなりません。
その場では、うまく説明ができなかったので、なぜバンカーに賭ける方が有利なのか、簡単にまとめました。
◆バンカーとプレイヤーの勝率
まず、8組のカード(8DECK)での、バンカーとプレイヤーそれぞれの勝率は、
バンカーの勝ち:45.860%
プレイヤーの勝ち:44.625%
引き分け(TIE):9.516%
次に、引き分け(TIE)の場合、賭け金はそのまま返ってくるので引き分け(TIE)を除外して、
バンカーの勝ち:50.682%
プレイヤーの勝ち:49.318%
勝率だけを見ると、プレイヤーが1.36%不利です。
◆でも、5%のコミッションを取られたら、差し引きで3.64%バンカーが不利?
そう考えるのは大きな間違いです。
<バンカーに1万回賭け続けた場合>※TIEを除く
勝ち 5,068回×$95=$481,460
負け 4,932回×▲$100=▲$493,200
合計:▲$11,740
<プレイヤーに1万回賭け続けた場合>※TIEを除く
勝ち 4,932回×$100=$493,200
負け 5,068回×▲$100=▲$506,800
合計:▲$13,600
つまり、合計の差額$1,860分だけプレイヤーが不利です。
◆ハウスエッジ(胴元の取り分)で見ると
<プレイヤーのハウスエッジ>
バンカーに1,000円賭けた場合、
バンカー勝利:配当金は0円。
プレイヤー勝利:配当金は2,000円。
引き分け(TIE):賭け金がそのまま返ってくるので配当金は1,000円。
期待値=0×0.45860 + 2,000×0.44625 + 1,000×0.09516 = 987.66円
ハウスエッジ=(賭け金 – 期待値)/ 賭け金=約1.24%。
<バンカーのハウスエッジ>
バンカーに1,000円賭けた場合、
バンカー勝利:賭け金の2倍から5%のコミッションが差し引かれるため、配当金は1,950円。
プレイヤー勝利:配当金は0円。
引き分け(TIE):賭け金がそのまま返ってくるので配当金は1,000円。
期待値=1,950×0.45860 + 0×0.44625 + 1,000×0.09516 = 989.43円
ハウスエッジ=(賭け金 – 期待値)/ 賭け金=約1.06%。
<引き分け(TIE)のハウスエッジ>
引き分け(TIE)に1,000円賭けた場合、
バンカー勝利:配当金は0円。
プレイヤー勝利:配当金は0円。
引き分け(TIE):配当金は9,000円。
期待値=0×0.45860 + 0×0.44625 + 9,000×0.09516 = 856.44円
ハウスエッジ=(賭け金 – 期待値)/ 賭け金=約14.4%。
◆さいごに
勝率だけを見ると、バンカーの勝ちは50.682%、プレイヤーの勝ちは49.318%で、プレイヤーが1.36%不利となっています。
そして、バンカーの勝ちに5%のコミッションがかかっても、ハウスエッジで見ると、バンカーのハウスエッジは約1.06%、プレイヤーのハウスエッジは約1.24%なので、差分の0.18%だけプレイヤーが不利となっています。
しかし、差はわずか0.18%で、ほとんど誤差の範囲です。
結局は、運次第という話でした。