ざっくり言うと
- WWEは、注目試合への賭け合法化に向け複数の州と協議中
- 会計事務所と組んで、事前に結果が外部に流出しない仕組みを検討
- 試合の台本に書かれた結果は数カ月先まで固定し、レスラー自身も試合直前まで勝ち負けを知ることはない
2023年3月8日、ロイターの報道によると、米大手プロレス団体WWEが注目試合への賭け合法化に向け、コロラド州とミシガン州の規制当局と協議中とのこと。WWEの試合は、台本に沿って行われていますが、WWEはアカデミー賞などで実績がある会計事務所と協力して試合結果が外部に漏れることを防ぐ考え。
WWEは、ギャンブル合法化の認可を得るために、会計事務所アーンスト・アンド・ヤングと協力し、台本に書かれた試合の結果が秘密裏に行われるよう検討しているとのこと。アーンスト・アンド・ヤングは、アカデミー賞やエミー賞などの授賞式に携わっており、結果を秘匿することに定評があります。
スポーツベッティング大手のFanDuelとDraftKingsは、ほとんどの州では認められていないものの、アカデミー賞へのベッティングを合法化し、利用できるようにしています。
WWEの幹部は、アカデミー賞のベッティングを例に、台本のある試合のギャンブルが安全であることを規制当局に証明したと伝えられています。また、プロレス賭博について議論する中で、試合の台本に書かれた結果を数カ月先まで固定することを提案し、レスラー自身も、試合が行われる直前まで勝ち負けを知ることはないとしています。
WWEは、アメリカ全土での合法的を計画しており、まず、ミシガン州、コロラド州、インディアナ州を合法化の候補地として目をつけていると伝えられています。また、WWEはすでにインディアナ州ゲーミングコミッションに登録しているとされ、この構想に関連する動きとみられています。一方、コロラド州ゲーミングコミッションは、アカデミー賞のような結果が決定または予測されるイベントへの賭けを禁止する州法により、WWEの試合への賭けを認めることは考えておらず、検討したこともないと述べています。
<2024年11月10日追記>
TKOのマーク・シャピロCOOは、CNBCののインタビューでUFCとWWEの合併のため、試合ベッティング化は後回しになったと語っています。シャピロCOOは、規制当局の許可が下りれば試合ベッティング化の可能性はあると話してきましたが、これはもはやWWEにとって優先事項ではないとしています。