2023年10月30日

パチンコ業界4位、GAIA(ガイア)倒産

パチンコ業界4位、GAIA(ガイア)倒産

ざっくり言うと

  • GAIA(ガイア)がついに倒産、民事再生へ
  • 負債総額は、グループ全体で1,133億円
  • パチンコホールの営業は通常通り継続する予定

2023年10月30日、数か月前から噂されていた大手パチンコチェーンGAIA(ガイア)がついに倒産しました。パチンコホールの倒産としては過去最大となります。

『(株)ガイアは、10月30日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日、保全・監督命令を受けた。(中略)負債はガイアが約850億円。その他6社で約283億円となり、7社合計で約1133億円。ガイアの負債はパチンコホール経営業者として過去最大となる。』(帝国データバンクより)

『令和2年以降、新型コロナウイルス感染拡大と緊急事態宣言の発令による店舗休業及びその後の客足の回復の遅れに見舞われる一方、近年の業界の変化により多額の遊技台投資が必要となり、厳しい資金繰りが続いた。この間、金融債権者各位の協力の下、自主再建に向け懸命に私的整理を進めてきたが、本年10月31日に満期が到来する約束手形等の債務の支払いに必要な原資を確保することが現実的に不可能な状況に至ったことから民事再生法を申請』(債権者通知より、一部抜粋)

 

◆積極的な店舗出店で業界4位

最盛期の店舗数は200店を超え、業界3位まで上り詰めましたが、大量閉店により2022年末時点では103店の業界4位。
売上は、2006年5月期は5,853億円と好調でしたが、遊技人口の減少や相次ぐ不祥事により、2017年5月期は2,874億円まで減少。そして、コロナ禍がとどめとなって2023年5月期は2006年の3分の1となる1,895億円まで減少していました。

1位 ダイナム 434店
2位 マルハン 312店
3位 キコーナ(アンダーツリーグループ) 147店
4位 ガイア 103店
5位 123(延田グループ)64店
5位 ディーステーション(NEXUS) 64店
(2022年末時点)

 

◆民事再生とは?

民事再生とは、倒産の手続きの中では「再建型」に位置付けられ、経済的な困難に直面している債務者が、破産を回避し、事業の継続、経営再建を目指す法的手続きを指します。具体的には、民事再生法に基づき、債権者との合意の元で債務の一部を免除する、返済期間を延長するなどの措置が取られます。事業を清算するのではなく、事業を維持しながら、その事業の再生を図る手続になります。

今後、GAIA(ガイア)は、事業再生・金融会社のJトラスト株式会社の支援を受けながら、事業の再生を進めていくことになります。パチンコホールの営業は、通常通り継続する予定とのことです。

Jトラスト株式会社の支援は、極度額50億円の資金援助に加え、事業の承継日から少なくとも1年間、ガイアグループの全従業員(パート及びアルバイトを含む)を従前と同一条件で雇用する内容となっています。

 

◆さいごに

「やっと」というのが正直な感想。
あそこまで露骨なガチガチ・ベタピン営業をすれば、客が減るのも当然なのかと。
よっぽどの大盤振る舞いでもしないかぎり、離れた客は戻ってこないように思います。