ざっくり言うと
- 「ギャンブルにはまりやすい」タイプは20人にひとり
- 「ややギャンブルにはまりやすい」タイプは3人にひとり
- 身内にギャンブル依存者がいる人は、いない人に比べて4倍依存症になりやすい
急速に遺伝子研究が進むにつれて、様々な行動に影響を及ぼす遺伝子が発見されています。ギャンブルへのはまりやすさも例外ではありません。
米国のミズーリ大学の研究チームは、ある特定の遺伝子を持っている人ほどギャンブルにはまりやすいことを発見しました。
Genome-wide association study of a quantitative disordered gambling trait
(定量的なギャンブル障害形質に関するゲノムワイド関連研究)
(Penelope A. Lind, Gu Zhu, Grant W. Montgomery, Pamela A. F. Madden, Andrew C. Heath, Nicholas G. Martin, Wendy S. Slutske:2012年7月11日)
この研究チームは、894世帯のオーストラリア人家族1,312人の双子を対象に、ギャンブル行動と230万以上のSNP(スニップ:個人間の遺伝情報のわずかな違いのことで、一塩基多型とも呼ばれる)の関連を調べています。結果、SNPのrs11060736において、「C」の遺伝型を持っているほど、ギャンブルにはまりやすいことを明らかにしています。
このSNPには、「CC」「CT」「TT」の3種類の遺伝型があり、
「CC」遺伝型:「ギャンブルにはまりやすい」タイプは20人にひとり
「CT」遺伝型:「ややギャンブルにはまりやすい」タイプは3人にひとり
「TT」遺伝型:「ギャンブルにはあまりはまりにくい」タイプ
◆さいごに
ギャンブル依存症の要因は、環境要因よりも遺伝要因の割合が大きく、両親または兄弟にギャンブル依存者がいる人は、いない人に比べてギャンブル依存症に4倍なりやすいとのことです。身内にギャンブル依存症の人がいれば、自分もギャンブル依存症になる可能性が高いということで、より注意が必要なようです。