2024年06月05日

違法パチスロ機の製造拠点を摘発、芋づる式に闇スロ6店舗も(6県合同)

違法パチスロ機の製造拠点を摘発、芋づる式に闇スロ6店舗も(6県合同)

ざっくり言うと

  • 6県警での合同捜査本部は、神奈川県藤沢市にある違法パチスロ機の製造拠点を摘発
  • 合同捜査本部は、神奈川県警、福島県警、宮城県警、千葉県警、群馬県警、鹿児島県警
  • 違法パチスロ機を購入していた宮城、神奈川、福島、群馬などの闇スロ店も相次いで摘発

2024年6月4日、神奈川県警、福島県警、宮城県警、千葉県警、群馬県警、鹿児島県警の6県警で構成する合同捜査本部は、神奈川県藤沢市にある違法パチスロ機の製造拠点とされる倉庫など複数箇所を家宅捜索し、パチスロ機500台やロムなどを押収し、参田一樹容疑者を常習賭博幇助の疑いで逮捕しました。

参田容疑者らのグループは、闇スロ店に違法パチスロ機を販売しメンテナンスなどを行ういわゆる「機械屋」で、1台20万円~30万円ほどで販売されていたとみられています。「機械屋」の摘発は全国初となります。

参田容疑者は、数人と共謀し、2023年11月から2024年1月の間、川崎市川崎区東田町の闇スロ店「ライフ」、仙台市の「ピンキー」や「ビッグ」などに違法パチスロ機を販売するなどして違法賭博を手助けした疑いがもたれています。

関連記事:闇スロ店摘発、店長や客ら14人逮捕(仙台)

 

参田容疑者らのグループが違法パチスロ機を販売したとみられる闇スロ店は、神奈川県、福島県、宮城県、千葉県、群馬県、鹿児島県の6県に及び、これまでに店の関係者や客などあわせて50人以上が検挙されており、違法パチスロ機1,059台と現金約500万円が押収されています。

警察は、組織的な賭博事件とみて、賭博事件の捜査では異例の6県警で合同捜査本部を設置し、あわせて500人以上の捜査員を投入して全容の解明を進めています。

 

<6月7日追記>
合同捜査本部は、7日までに機械屋の男3人を新たに逮捕しました。
常習賭博幇助の疑いで逮捕されたのは、福留浩尚容疑者、田中満広容疑者、山城修容疑者。

 

◆福島県いわき市の闇スロ店摘発

2024年5月29日、福島県警は、いわき市平にある違法賭博店「マーメイド」を摘発し、経営者や従業員4人を逮捕しました。賭博開張図利の疑いで逮捕されたのは、経営者の菅原憲之容疑者、従業員の多部田哲男容疑者、橋本弘幸容疑者、上間正人容疑者の4人。神奈川県警より「機械屋」の取引先があるとの情報提供を受け、福島県警が捜査を進めていました。

福島県警によると、菅原容疑者ら4人は、違法に賭博場を開き、闇スロットやバカラをさせて、利益を図った疑いが持たれています。この店は、紹介制で客を募った上、入り口のカメラで確認するなどして客を厳しくチェック。店には違法スロット機40台を設置されており、メダル1枚100円の高レートで賭博をさせていたもようです。

福島県警は、逮捕された4人以外にも複数人の従業員がいるとみられていて、警察が行方を追っています。また、捜査に支障があるとして4人の認否は明らかにされていません。

 

◆群馬県前橋市の闇スロ店摘発

2024年6月4日、群馬県警は、前橋市城東町の闇スロ店を摘発し、店長、従業員、客の計5人を逮捕しました。

常習賭博の疑いで逮捕されたのは、店長の斉藤誠一郎容疑者と、従業員の李直樹容疑者。両容疑者は、1日午後、前橋市城東町の賭博店にパチスロ機20台を設置し、客に金を賭けさせた疑いがもたれています。また、摘発時、同店で賭博をしていた男性客3人も単純賭博容疑で現行犯逮捕されています。

斉藤容疑者と李容疑者は、取り調べに対し「間違いありません」と容疑を認めているとのことです。

 

◆鹿児島県鹿児島市の闇スロ店摘発

2024年5月27日、鹿児島県警は、鹿児島市内の闇スロ店を摘発し、従業員と客の計5人を逮捕しました。闇スロ店は、鹿児島市松原町のマンション8階の一室にあり、パチスロ17台とパチンコ6台が設置されていました。

逮捕されたのは、賭博店従業員の内山しおん容疑者、横峯力斗容疑者、大内田光平容疑者の3人と、賭博を行っていた客の51歳と45歳の男2人。

鹿児島県警は、神奈川県警から「鹿児島にスロット台が流れている」との情報提供を受けて捜査を進め、今回の摘発に至っています。鹿児島県警は、違法パチスロ機、パチンコ台のほか、現金約202万円を押収したとのことです。