ざっくり言うと
- ブラックジャックにおいて、すでに使用されたカードを数える攻略法
- カードカウンティングは、プレイヤーの確率的に優位な状態を見極める
- カードカウンティングの第一人者は、エドワード・O・ソープ博士
カードカウンティングとは、ブラックジャックにおいて、すでに使用された (見えている) カードをカウントし、まだ未使用のカードの山にどのようなカードがどのぐらい残っているかを推測する技術です。
カードカウンティングの第一人者は、エドワード・O・ソープ博士。
1962年に自身が米国数学会で発表した論文をもとに『Beat The Dealer』(邦題:「ディーラーをやっつけろ!」)を出版し本書がベストセラーになったことで、カードカウンティングは広く知られるものとなりました。
『ディーラーをやっつけろ!』
(2006,エドワード・O・ソープ著,パンローリング社)
※Beat The Dealer : A Winning Strategy for the Game of Twenty Oneの訳書
未使用のカードの山に絵札やエースがたくさん残っていると、プレイヤーにとって確率的に有利な状態、逆に少ないと不利な状態となります。有利な時にベットを増やし、不利な時はベットを減らすといった、賭け金のコントロールをすることで、プレイヤーが勝ちやすくなるという理屈です。
興味のある方は、映画「ラスベガスをぶっつぶせ」を観てください。
◆カードカウンティングの仕方
実際のカウンティングのテクニックを「K-Oカードカウンティングシステム」を使って説明します。
カウンティングは、正確かつスピーディーな計算力と記憶力が必要とされていますが、それを極限までシンプルにしたのがこの方法で、広く知られる「Hi-Lo カウンティング」と基本的に同じです。
2・3・4・5・6・7は、「+1」
10・絵札・エースは、「−1」
8・9は、「±0(カウントしない)」
例えば、あるゲームで
【5】【K】【3】【Q】【K】【8】【A】【4】【8】【4】【A】
とカードが出た場合、
この「+1」と「−1」と「±0(カウントしない)」をすべて足すと、
+1 −1 +1 −1 −1 +0 −1 +1 +0 +1 −1 = −1
となり、このゲームのカウントは「−1」です。
同様に毎ゲームごとにカードをカウントし、その数を足していきます。
この累積のカウントが大きくなればなるほど、未使用のカードの山に絵札やエースがたくさん残っていて、プレイヤーが有利な状態を意味します。
「K-Oカードカウンティングシステム」の詳細は、下記の書籍で紹介されています。
『カードカウンティング入門』
オラフ・ヴァンクラ博士 (著), ケン・フクス (著),
http://amzn.asia/d/fxEDBSj
◆カウンティングの天敵はカタツムリ
カウンティングは、すでにカジノ側から対策が講じられていると書きましたが、それがシャッフルマシン(CSM:Continuous Shuffling Machine)、通称カタツムリ、デンデン虫の導入です。
「one2six Plus」 (写真出典:Scientific Games社)
カウンティングの肝は、すでに使用された (見えている) カードを記憶し、まだ未使用のカードの山にどのようなカードがどのぐらい残っているかを推測することです。
シャッフルマシンを使うテーブルでは、毎ゲームが終了するごとに使用したカードをこの機械に戻し、再シャッフルが行われるため、せっかく数えたカウントはその意味を失います。
仮にレインマンに登場するダスティン・ホフマンのように、すべてのカードを記憶できたとしても、カウンティングでの攻略は不可能となります。
◆さいごに
法的な解釈では、カジノでのカウンティングは合法とされていますが、カジノ側はカードカウンターのカジノへの出入りを拒否できる権利を有しています。そのため、カードカウンターであることがカジノ側にばれると、カジノを追い出されることになるのでご注意を!