ざっくり言うと
- マカオカジノでバカラのサイドベット「スモール6/ビッグ6」が爆増中
- 「スモール6/ビッグ6」は、「タイガーバカラ」とほぼ同じ
- スモール6のハウスエッジは14.3%、ビッグ6のハウスエッジは15.3%
2024年5月24日、マカオのカジノに最近登場した、バカラのサイドベットオプション「スモール6/ビッグ6」が話題となっています。「スモール6/ビッグ6」は、シンガポールのカジノで「タイガーバカラ」と呼ばれているものとほぼ同じです。
「スモール6/ビッグ6」は、6つの全カジノ事業者が導入しており、コタイ地区とダウンタウン地区のすべての主要な施設で普及しています。
◆バカラのサイドベットオプション
サイドベットオプションは、カジノ的にはゲームにメリハリを付けて面白くするためなどと告知されていますが、実際はカジノがより儲けるために他なりません。
サイドベットオプションは複数ありますが、「ドラゴンボーナスバカラ(ドラゴンバカラ)」などがメジャーです。ドラゴンボーナスバカラでは、通常のベット(プレイヤー or バンカー)をした上で、賭けた側が何点差で勝つかを追加ベットします。また、勝つ点差によって2~31倍の配当が支払われます。
ナチュラルウィン 2倍
9点差で勝利 31倍
8点差で勝利 11倍
7点差で勝利 7倍
6点差で勝利 5倍
5点差で勝利 3倍
4点差で勝利 2倍
3点差以下で勝利 没収
タイ 没収
一般的なコミッションバカラの場合、プレイヤーに賭けた場合のハウスエッジ(胴元の取り分)は1.24%、バンカーに賭けた場合のハウスエッジ(胴元の取り分)は1.05%と極めて低く設定されており、これだけではカジノ側にうま味はあまりありません。ただし、タイ(引き分け)に賭けた場合のハウスエッジは14.32%とかなり高く設定されています。
プレイヤーに賭けた場合のドラゴンボーナスのハウスエッジは2.65%、バンカーに賭けた場合のドラゴンボーナスのハウスエッジは9.37%となっています。ちなみに、マカオで人気のサイドベット「ラッキ6」のハウスエッジは16.68%です。
◆「スモール6/ビッグ6」の遊び方
「スモール6/ビッグ6」では、バンカーの手札が合計6点で勝つかどうかをベットします。
スモール6(スモールタイガー)
バンカーの2枚のカードが合計点6で勝利した場合、22:1の配当が支払われます。それ以外の結果では負けになります。
ビッグ6(ビッグタイガー)
バンカーの3枚のカードが合計点6で勝利した場合、50:1の配当が支払われます。それ以外の結果では負けになります。
ゲーミング・リサーチのスペシャリストRyan Ho氏によると、スモール6のハウスエッジは14.33%、ビッグ6のハウスエッジは15.25%。また、同氏によると、マカオ市場に以前導入されたサイドベット「ラッキーシックス」のハウスエッジは約16.68パーセントとのことです。
つまり、「スモール6/ビッグ6」のハウスエッジは、タイ(引き分け)のハウスエッジとほぼ同じで、ギャンブラーにはかなり分の悪いオプションとなっています。
一方で、「スモール6/ビッグ6」は、配当が大きいため一攫千金を狙える他、「プレイヤー」ベットをヘッジするオプションとして、一部のギャンブラーには人気のオプションとなっているようです。しかし、ハウスエッジを考えると、サイドベットに賭けるのは得策とは言えません。
◆タイガーバカラの変種「ラッキー7・スーパーラッキー7」も登場予定
「ラッキー7」は、プレイヤーが2枚のカードの7点で勝った場合6対1の配当が支払われ、3枚のカードの7点の勝った場合15対1の配当が支払われます。
「スーパーラッキー7」は、プレイヤーが7点、バンカーが6点で、プレイヤーのハンドが3枚、バンカーのハンドが2枚の場合40対1の配当が支払われます。プレイヤーが7点、バンカーが6点で、それぞれの手役が2枚の場合30対1の配当が支払われます。プレイヤーが7点、バンカーが6点で、それぞれの手役が3枚の場合100対1の配当が支払われます。